Last up : 2007.02.19
ランチャー、巡航ミサイル、弾道ミサイルを追加


■火器
 ・銃砲
 ・ミサイルなど
 ・その他
■弾種
■車輌
■航空機
■その他


■火器

▼ハンドガン(拳銃)
片手または両手で使用する小型で比較的低威力な銃器。
回転式と半自動式に大別される。
英語でハンドガンは拳銃全体の総称、ピストルは半自動式拳銃の総称。

▼ライフル(小銃)
個人用で長めの銃身を備えた火器。
拳銃に比べ威力と精度に優れる。
拳銃同様に様々な弾種が存在する。

▼自動小銃
次弾の自動装填を行い連続発射可能なライフル。
近年ではフルオート射撃が可能な物が増えているが、無駄弾を抑えるためにセミオートやバースト射撃などの機構を備えている物が多い。
バースト射撃: 1回で2、3発の弾を発射すること。
バースト射撃機構は1回トリガーを引くことで決められた数の弾を発射。
2点バーストは2発。3点バーストは3発の弾を発射。

▼アサルトライフル(突撃銃)
自動小銃の中で軽量で比較的小口径の弾丸を使用する物。
とはいえ最近は自動小銃自体が小口径弾を使用することが多くなり、自動小銃と同じ意味で使われることが多い。
現在は7.62mm弾よりも5.56mm弾などの小口径高速弾が主流。
単発の威力は落ちるが、反動の軽減、携帯弾数の増加などの利点がある。
小口径化によりを射程も落ちるが、森林や市街地では有効射程が落ちるため問題にはならないようだ。
ちなみにジム・ライフルは55.6mm弾らしい。

▼サブマシンガン(短機関銃)
拳銃弾を使用し、フルオート射撃が可能な比較的小型の至近距離兵器。

▼マシンガン(機関銃)
弾を連続発射することを前提に作られた銃。
単に機銃と呼ばれることもある。

▼機関砲
弾を連続発射可能で携帯不可能な大型火器。
NATO勢力下では20mm口径以上の機関銃を指す。

▼ガトリングガン
18世紀のアメリカでガトリング氏が開発した、6つの砲身を束ねハンドルで砲身を回して弾を連続発射する牽引砲。
今では複数の砲身を持ち装填・発射・排出のサイクルを同時に行う回転式多銃身機関砲のことを指す。
銃身を回転させることから生じるモーメントによりブレが発生する為、その他の機関砲に比較して弾丸の収束率が悪いが、反面、連射速度が速く、弾幕を張るという面に関して優れている。

▼ショットガン(散弾銃)
広範囲に球状の弾丸をばら撒く至近距離向きの火器。
口径により10、12、20、410番ゲージなどがあり、用途によってバードショット、バックショット、スラグショット、キュービックショット、フレッシェットショットなどがある。
12番ゲージが主流。
ライアットガンは暴徒鎮圧用に群衆の中でも使いやすいように全長が短く作られたショットガン。

▼旋条砲(ライフル砲)
砲身内に螺旋状の溝(旋条、ライフリング)がある砲。
発砲時にこの溝が砲弾に回転力を与え、ジャイロ効果によって砲弾を安定して飛翔させている。
尚、砲に限らず拳銃やライフルなどの銃身にはほとんどライフリングがある。

▼滑腔砲(スムーズボア砲)
砲身内にライフリングの無い砲。
現在の戦車砲の主流。
ライフル砲に比べ横風の影響を受けやすく遠距離での精度では劣るが、貫通性の高いAPFSDS弾やHEAT弾に特化できるのが特徴。
尚、
○ 滑腔砲(かっこうほう)
× 滑空砲(かっくうほう)
である。

▼迫撃砲(モーターキャノン)
歩兵が携行でき、数人で運用可能な支援火器で曲射砲の一種。
元々は城壁戦で使用され、塹壕戦用として発達した物。
近年ではミサイルや誘導装置の付いた砲弾、地雷などを発射する物もある。

▼グレネードランチャー
擲弾(グレネード)を発射する携帯用の装置。
ライフルなどに装着するタイプもある。

▼ランチャー
広い意味では発射装置。
兵器としてはロケット弾やミサイルランチャーなどを指す。
この場合、運搬装置や安全装置としての側面も持つ。

▼ロケット弾
ロケットモーターで飛翔する成形炸薬弾や榴弾。
誘導装置の付いている物は「ミサイル」と分けている。

▼ミサイル

英語、日本語では誘導装置の付いたロケット弾の総称。
ドイツ語、ロシア語ではミサイルとロケット弾は「ラケーテ」で統一されている。

▼巡航ミサイル

飛行機のように翼とジェットエンジンを装備して自律的で飛行するミサイル。
射程が数百km〜数千kmと一般的なミサイルに比べ長く、着弾位置の精度が高いのも特徴。
ジェットエンジンの為ロケットモーターのミサイルに比べると遅い。

▼弾道ミサイル

放物線(弾道)を描いて飛翔する長距離ミサイル。
射程が非常に長いのが特徴。
再突入後の速度が非常に速く(ICBMクラスでマッハ20程度まで加速)、また中距離弾道ミサイルクラスでも一度宇宙に出る為迎撃が困難。
しかし、放物線を描く特徴から射程が長くなるほど命中精度が落ちてしまう。
その為都市単位の攻撃もしくは核弾頭を装備することが前提となる場合が多い。
SRBM = 短距離弾道ミサイル : 〜800km程度の射程
MRBM = 準中距離弾道ミサイル : 800〜1,600km程度
IRBM = 中距離弾道ミサイル : 2,000〜6,000km程度
ICBM = 大陸間弾道ミサイル : 6,400km〜程度

▼運動エネルギーミサイル(KEM)

KEM = Kinetic Energy Missile
弾頭に成形炸薬などを使用せず貫徹体を使用したミサイル。
簡単に言うと誘導装置の付いた徹甲弾。
とはいえ戦車砲の徹甲弾と違い音速(LOSATだとマッハ4.4)で飛翔する為、APFSDS弾の数倍の威力がある。
MBT(主力戦闘戦車)の前面装甲を真正面からでも貫くほど。
安価な上、LOSAT対戦車ミサイルのようにハンビーなどの車輌でも簡単に運用できるのも特徴。
「フルメタル・パニック!」に登場する『K1ジャベリン超高速ミサイル』やブリッツガンダムの『ランサーダート』はこれに該当する。

▼レールガン
電磁誘導により物体を射出する装置。
電磁投射砲、電磁加速砲、EML(Electro Magnetic Launcher)とも呼ばれる。
リニアガンやマスドライバーキャノンもレールガンのこと。
既存の火砲に比べ極めて高速で弾丸を発射することが可能で理論上では光速で発射することも可能。
速度は伝導体レールにかける電流量に比例する。
既に実現可能な技術で昔から兵器として研究はされているが、加速距離、摩擦などの問題や必要電力などから未だ兵器としての実用化に至っていない。
兵器よりもマスドライバーやレーザー核融合炉のペレット投入などでの利用が期待されているのが実状。
尚、リニアモーターとは原理が違う。

▼レーザー砲
高出力のレーザー光を発射する砲。
既に実用段階ではあるが冷却装置の大型化などまだまだ問題がある。
「星界の紋章、戦旗」では『凝集光砲』の名称で登場していたりする。

▼メーザー砲
マイクロ波領域のレーザーを発射する砲。
メーザーはMicrowave Amplification by means of Stimulated Emission of Radiation(誘導放出によるマイクロ波増幅)の略称。
「ゴジラ」などの怪獣映画では殺獣兵器として描かれることが多い。

▼荷電粒子砲
荷電粒子を加速器を使って高速で撃ち出す砲。
一般的なビーム兵器のことで、メガ粒子砲や陽電子砲などもこれに該当する。
磁場、磁気などの影響を受け易い。また大気中では減衰が激しいため射程が落ちるとされている。
既に実現可能な技術ではあるが、現段階では加速器の小型化が困難なため兵器としては実用化に至っていない。

▼核兵器
核反応による爆発を大量破壊に用いた兵器。
原子爆弾、水素爆弾、中性子爆弾など。
戦後の冷戦下において小型化が進み、ミサイル、魚雷のほか、砲弾などにも使用された。
原子爆弾 ウランやプルトニウムを用いて核分裂反応を超臨界状態にし爆発を起こす兵器。
TNT火薬などの通常兵器とは比べ物にならないエネルギーを持っているが、それと共に大量の放射線も放出するため、周辺環境や人体に対する影響も大きい。
水素爆弾 原爆に比べ高いエネルギーを有し、起爆剤に原爆を利用して抽出が容易で安価な重水素や三重水素による核融合反応を利用した核兵器。
現在は起爆剤に原爆を利用しない「きれいな水爆」(レーザーや磁場による核融合)の開発が進められているらしい。
起爆剤に原爆を利用しないため残留放射能が格段に減少するということらしい。
※核融合技術が確立されていないSEED世界の核兵器は現在の水爆と同等の技術と推察される。
中性子爆弾 水爆の一種でエネルギー放出の中性子線比率を高めた物。
通常の核兵器と比べ熱エネルギーや衝撃波による被害は抑えられているが、中性子線により生物に対しては有効な被害を与えられる。
主に使用後の占領時に設備やインフラ等を利用することを目的に開発され、弾頭威力としては小さく残留放射能も少量になるように設計されている。



▼バルカン
M61 20mmガトリング砲 (愛称:バルカン)
ファランクスCIWS(近接防御武器システム)、VADS(バルカン防空システム)などにも使用され、
様々な派生型を生み、今ではガトリングガンの代名詞的な名称となっている。

▼バズーカ
M1 対戦車ロケット砲 (愛称:バズーカ)
携帯式ロケット弾のさきがけとなった米軍の携帯式対戦車ロケットランチャー「M1対戦車ロケット砲」の愛称。
今では肩に担ぐ形式の対戦車ロケット砲もしくはそれに類する物の俗称。

▼クレイモア
M18 対人指向性地雷 (愛称:クレイモア)
米軍の開発した指向性散弾地雷、またはそれを真似た類似品。
起爆すると内部の700個のボールベアリング弾が扇状に飛び散り無差別に攻撃する。
対人地雷禁止条約による規制対象になっている。
スクエアクレイモアの正式名称が「近距離指向性・近接戦闘用炸裂弾M180A3」とM18ももじっているのでこれが元らしい。
アルトは炸薬により肩部のコンテナから無数のチタン製ベアリング弾を発射する。
よって、スクエアクレイモアは弾丸の連射ではなく、仕組みはむしろショットガンに近い

▼ヘルファイア
AGM-114 対戦車ミサイル (愛称:ヘルファイア)
Heliborne-launched, Fire and Forget(ヘリコプター発射、撃ちっ放し)を略した造語でHellfire(地獄の炎の意)を文字っている。
攻撃ヘリなどでの運用を前提に開発された米軍の対戦車ミサイル。
ヘルファイアU、ロング・ヘルファイア等の改良型や対艦ミサイルとして運用できるようにしたバリエーションもある。
「フルメタル・パニック!」ではASでも運用可能なバリエーションがある。

▼ハープーン

AGM-84/RGM-94/UGM-84 対艦ミサイル (愛称:ハープーン)
艦艇、航空機などから発射されるアクティブ・レーダー誘導対艦ミサイル。
制式名称は航空機搭載型をAGM-84、水上艦艇搭載型をRGM-84、潜水艦搭載型をUGM-84 Harpoonと呼ぶ。
「フルメタル・パニック!」のトゥアハー・デ・ダナンが搭載している『アド・ハープーン(AD(Advanced)-Harpoon。)』はUGM-84の対ECSセンサー搭載型。

▼トマホーク

RGM-109/UGM-109 巡航ミサイル (愛称:トマホーク)
イージス艦などの水上艦艇や潜水艦から発射可能な長距離巡航ミサイル。
有人攻撃・爆撃機を危険にさらすことなく、敵地深くの指揮・通信施設、発電・変電所、石油精製・貯蔵施設などの戦略目標に攻撃を行なう精密誘導陸上攻撃兵器。
湾岸戦争、コソボ紛争、アフガニスタンへの対テロ報復攻撃にも使用された。
単一弾頭のC型、子弾搭載型のD型などがあり、核弾頭の搭載型などもある。


■弾種

▼12.7mm
弾種ではないが50口径(12.7mm)以上の弾丸は対人用で使用してはいけない。
とはいえ、装備を狙ったというのが通用したりするので結構いい加減。

▼APFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)
Armour Piercing Fin-Stabilised Discarding Sabot の略。
滑腔砲などライフリングのない砲で使用される弾で、弾芯にタングステンや劣化ウランなどを使用している。。
貫通性が高いが反面飛行中の安定性に欠けるため、ミサイルのように翼が付いている。

▼HESH(粘着榴弾)
High Explosive Squash Head の略。
着弾時に炸薬を粘着させ、爆発の衝撃波で装甲内側の剥離や内部にダメージを与える弾。

▼HEAT(成形炸薬弾)
High Explosive Anti Tank の略。
着弾時に起爆して高温・高圧のメタルジェットにより装甲を貫く弾。
「フルメタル・パニック!」の対戦車ダガーも同じ原理。
回転すると威力が落ちるためライフル砲ではなく滑腔砲で使用される。

▼HE(榴弾)
High Explosive の略。
内部に炸薬を充填し、着弾時もしくは近距離で爆発させ破片と爆風でダメージを与える弾。

▼榴散弾(榴霰弾)
起爆時に爆風でなく内包した子弾でダメージを与える榴弾。

▼SFF(自己鍛造弾)
Self-Forging Fragmentの略。
EFP(Explosively Formed Projectile)、爆発成形侵徹体とも呼ぶ。
弾頭に強度・密度の高い金属製皿形ライナーに高性能爆薬を装着して、起爆時に爆発の衝撃波で金属片が弾丸形状に成形されて、2000mm/s〜3000mm/sで発射され装甲を貫通する。
簡単に言うと徹甲弾の雨を降らすようなもの。
「ガンダムSEED DISTINY」でタケミカズチがミネルバに使用したミサイルはこの弾種。

▼擲弾(グレネード)
手榴弾(手投げ式の爆弾)もしくはそれに似た砲弾。

▼ショットシェル
散弾銃用の弾薬でケースに細かいペレットと呼ばれる球が入っている物。
▼種類
 ◇バードショット:
  鳥や小動物用のショットシェル。
  数十〜数百の弾が入っている。
 ◇バックショット:
  鹿などの大型の動物用のショットシェル。
  6〜9個の弾が入っている。
 ◇スラグショット:
  熊撃ち用の一粒弾のショットシェル。
  大口径ライフル並の威力がある。
 ◇キュービックショット:
  立方体のペレットが入ったショットシェル。
  貫通力が低く、警察の特殊部隊などで利用されている。
 ◇フレッシェットショット:
  球の代わりに矢が入っているショットシェル。
  12番ゲージなら20本のダーツが入っている。
  貫通性が高く防弾ベストも貫通するため主に軍で使用されている。
▼軍用で使用される主なショットシェル
 ◇OO(ダブルオー)バック:
  バックショットの一種。
  12番ゲージなら8mmの弾が9個入っていてる。
  威力が高いため警察や軍で主に使用されている。
  ケンプファーのショットガンはルナチタニウム製弾のOOバックショットを使用している。
 ◇フレッシェット
▼アーバレストがボクサーで使用している主な弾種
 ◇OO-HESH:粘着榴散弾(HESHを用いた散弾)
 ◇OO-HEAT:対装甲榴散弾(HEATを用いた散弾)
 ◇APFSDS:ボクサーで使用している物は弾芯が劣化ウラン


■車輌

▼MBT(主力戦闘戦車)
1種類であらゆる状況に対処することを目的とした戦車。
今では軽・重などの使い分けがないため戦車といえばこれを指す。

▼M1 エイブラムス
米軍の第3世代型MBT(主力戦闘戦車)。
名称は、この戦車の開発を推進したクレイトン・エイブラムス陸軍大将に由来している。
M1A2は劣化ウラン製の装甲を使用しており、搭乗者への影響が指摘されている。
▼バリエーション例
M1 : 初期型。105mmライフル砲を装備。
M1A1 : M1の改良型。ラインメタル社製の120mm滑腔砲を装備。
M1A2 : M1A1の改良型。新規生産は62両のみ。最新の電子兵装を装備した3.5世代型。
M1A2SEP : M1A2のM1A1からの改修型。System Enhancement Package = システム拡張パッケージ。

▼90式 主力戦車
自衛隊の第3世代型MBT。
1989年採用決定、1990年制式化。
日本の国土風土に合わせ他の第3世代型に比べコンパクトで機動性に重点がおかれている。
自動装填装置を装備し、通常乗員が4名のところ3名なのも特徴。
主砲は試作型では職人技により性能面で勝る国産の日本製鋼所製120mm滑腔砲だったが、コスト面で劣り結果として、M1A1/A2同様ラインメタル社製の120mm滑腔砲を装備。
第3世代型では高い性能を誇るものの採用以来大幅なアップグレードがなく、M1A2やルクレールなどと同等の最新の電子兵装などへの換装などいくつかの改修が課題。

▼AMX ルクレール
フランス軍の第3.5世代型MBT。
最新の電子兵装を装備し、M1A2同様に高度なデータリンク能力を持っている。
モジュール装甲や自動装填装置の他、ディーゼルとガスタービンのハイブリッドエンジンなのも特徴。
モジュール装甲により発展性や損傷時の即応性に優れるが、被弾の衝撃で装甲がブロックごと脱落する危険性が指摘される。
※「フルメタル・パニック!」で登場するのフランス製AS『ミストラルU』の胸〜頭部(実際には頭はないが)はルクレールの砲塔そっくりである。

▼レオパルド2
ドイツ軍の第3世代型MBT。西欧諸国でも採用している国が多い。
マイナーチェンジを繰り返し最新型はA7型。しかし、まだまだマイナーチェンジに耐えうる余裕を持っている。

▼装甲車
装甲や武器を備えた自動車やトラック。
一般的に装輪車を指し、履帯を持つ装軌車は装甲車とは呼ばない。
無限軌道:一帯に接続された履帯。クローラーとも言う。キャタピラもそうだがあれはキャタピラー社の商標。



▼A*
A = Advanced(進歩的な、高度な)
A+数字でM1A1エイブラムス、M61A1バルカン、M18A1クレイモアのように改良型の後につけられることの多い文字。
M1やレオパルド2などではこれが付けられている。
「フルメタル・パニック!」のM6 ブッシュネルもこれに習いM6A1(改良型、現在の輸出型)、M6A2(現在の米軍の主力)、M6A3(最上位型、SEALなどで使用)となっている。
しかし、発展型のM9では何故かC系列(アーバレストの原型機)、D系列(ファルケ)、E系列(ガーンズバック)という風に航空機とおなじABCが付けられている。


■航空機

▼戦闘機
敵航空機との空対空戦闘を前提とし、制空権の奪取及び防衛を主目的とする機体。
最近は対地、対艦、爆撃能力も持つマルチロールファイターが増えている。

▼戦闘爆撃機/戦闘攻撃機
爆撃、攻撃能力も有する戦闘機。マルチロールファイター。
戦闘爆撃機と戦闘攻撃機はほぼ同じため違いは曖昧。

▼攻撃機/爆撃機
地上、海上の目標を攻撃することを主目的とした機体。
爆撃機と攻撃機の明確な違いはないが、戦闘機程度の大きさの爆撃機を攻撃機と言う場合が多い。
攻撃機の中には空対空戦闘がある程度できる機体も有る。
自衛隊では「攻撃機」が専守防衛の是に馴染まないことから「支援戦闘機」となっている。


▼A-6 イントルーダー
1963〜1997まで米海軍、海兵隊で運用された艦上攻撃機。
その間の多くの紛争で活躍している。
敵防空網突破のために低空侵攻能力が求められた為、音速飛行能力は備わっていない。
「マブラヴオルタネイティヴ」に登場する『A-6J 海神』の元ネタ。
▼バリエーション例
A-6A : 初期型。
EA-6A : A-6Aを改修した電子戦型。
A-6B : A-6Aを改修した防空制圧型。
A-6C : A-6Aの改修型。
A-6E : A-6Aの改良型。

▼A-10 サンダーボルトU
地上部隊を直接支援するための対地攻撃機。
地上からの攻撃に備え頑丈に作られていている。機首の30mmガトリング砲が特徴。
攻撃力が高く、最大兵装量8tを誇る。(F-15Eは最大11t)

▼AV-8 ハリアー
イギリスの開発した世界初の実用垂直離陸(STOVL)機。(攻撃機)
AV-8は米軍での型番。
「フルメタル・パニック!」では『FAV-8 スーパー・ハリアー』という実在しない改良型(戦闘攻撃機)が登場している。
▼バリエーション例
GR.1 : 初期型。
GR.5 : AV-8Bの逆輸入版。
GR.7 : GR.5の改良型。
GR.9 : GR.7の改良型。
FRS.1 : GR.1の改良型で艦載型。通称:シーハリアー
AV-8A : GR.1の改良型。米海兵隊で採用。
AV-8B : AV-8Aの改良型。通称:ハリアーU
AV-8B+ : AV-8Bの改良型。通称:ハリアーUプラス(レーダーハリアー)



▼B-2 スピリット
米軍のステルス戦略爆撃機。
全翼機でステルス機として最も有名な機体。
1機20億ドルと通常の戦闘機の20倍以上の価格のため、全部で試作機を含む21機と少ない。
そのため、スピリットオブ+州名というかたちで全機パーソナルネームがあるのが特徴。
「ガオガイガー」の『ステルスガオー』のデザインの元になった機体。



▼F-4 ファントムU
アメリカ海軍の艦上機として開発され、数々の派生型を生み、5,000機以上の生産を誇った傑作機。
アメリカ軍では既に退役している。
「マブラヴオルタネイティヴ」に登場する『F-4 ファントム/F-4J 撃震』の元ネタ。
▼バリエーション例
F-4A(F4H-1F) : 試作および初期少数生産型。
F-4B(F4H-1) : 米海軍・海兵隊前期量産型。
F-4C : F-4Bの米空軍版。旧称F-110A。
F-4D : F-4Cの改良型。対地攻撃能力などを強化。
F-4E : F-4Dの改良型。固定武装としてM61A1バルカンを装備。
 各国で使用されているタイプで、それぞれの国での改修型がいくつかある。
F-4EJ : F-4Eの自衛隊仕様。政治的理由で空対地攻撃能力や空中給油受油能力は削除。
F-4EJ改 : F-4EJの延命改修型。FCSなどを換装し空対地攻撃能力、空中給油受油能力が復活している。
F-4F : F-4Eのルフトバッフェ(当時の西ドイツ軍)仕様
F-4F ICF : F-4Fの延命改修型。
F-4G(1) : 敵防空網制圧専用型。
F-4J : 米海軍・海兵隊後期量産型。
F-4K : F-4Bの英海軍仕様。
F-4M : F-4Bの英空軍仕様。
F-4N : F-4Bの延命改修型。
F-4S : F-4Jの延命改修型。
QF-4B/E/G/N/S : B、E、G、N、S型のそれぞれの余剰機を改造したドローン。
RF-4B : 米海軍・海兵隊向けの偵察機。
RF-4C : RF-4Bの米空軍仕様。
RF-4E : RF-4CをF-4E相当の装備に改修した機体。
RF-4EJ : F-4EJに偵察ポッドを装着した武装偵察機。
RF-4X : CIA用の高々度偵察型。

▼F-14 トムキャット
F-4の後継機として開発された艦上戦闘機。
艦隊防空戦闘機して高い防空性能を持つ。
また、速度に応じて翼を最適な角度にできる可変翼を持つのも特徴。
F/A-18への移換が進んでおり2006年には全て退役予定。
「マクロス」の『VF-1 バルキリー』のデザインの元になった戦闘機でもある。
▼バリエーション例
F-14A : 初期型。
F-14A(TARPS) : 偵察ポッドTARPS搭載型。通称:ピーピング・トム(覗き屋トム)。
 TARPSは一部を改修したA、B型とD型で運用可能。
F-14B : F-14Aの発展型。
F-14C : F-14Bの発展型。予算の都合で凍結。
F-14D : F-14Cを引き継いだ最終発展型。

▼F-15 イーグル
米軍の「コストは度外視し、あらゆる状況下で、あらゆる敵を圧倒し得る世界最強の戦闘機」という開発理念の
制空戦闘機。
F-15Eは空戦能力を損なうことなく対地攻撃能力を付加し世界最多の兵装積載量を誇る。(最大11t)
見た目は同じだがほぼ別の機体といってよく「ストライクイーグル」と区別して呼称されることが多い。
「マブラヴオルタネイティヴ」に登場する『F-15 イーグル/F-15J 陽炎』の元ネタ。
▼バリエーション例
F-15A/B : 初期型。A型は単座型、B型は複座型。
F-15C/D : 改良型。C型は単座型、D型は複座型。
F-15E : 対地能力を付加した改良型。通称:ストライクイーグル。
F-15I : F-15Eのイスラエル軍仕様。
F-15J/DJ : F-15C/Dの自衛隊仕様。J型は単座型、DJ型は複座型。
F-15K : F-15Eの韓国軍仕様。
F-15S : F-15Eのサウジアラビア軍仕様。
F-15S/MTD : F-15B1号機を改造したS-TOL(短距離離陸)に重点を置いた性能向上実験機。
 F-15S/MTDで採用されていた2次元推力変更ノズルは後にF-22ラプターで正式採用される。
 S/MTD = Short takeoff & Landig/Maneuver Technology Demonstrator
 (短距離離着陸及び機動性デモンストレーター)
F-15ACTIVE : 空軍での全テストが終了後NASAに移管されてACTIVE(先進型統合操縦システム)の研究に
 使用されたF-15S/MTD。
 その際エンジンの換装や3次元推力変更ノズルへの変更がなされている。
 本機での研究成果はF-15Eにフィードバックされ大きな影響を与えているが、機動性能は
 F-15Eのそれを遥かに上回っている。
 ACTIVE = Advancsd Control Technology For Integrated Vehicle

▼F-16 ファイティングファルコン
米空軍のLWF(軽量戦闘機)計画(後のLCF(低価格戦闘機)計画)に基づき開発された戦闘機。
元々は高価なF-15に対し数で補うことを目的としていたが、結果として低コストながら高い性能を得るに至った。
今ではマルチロールファイター(複数の用途に対応できる戦闘機)の代表的な機体として110種以上のバリエーションを含む4,000機以上が各国で使用されている。
マルチロールファイターとしての優秀性からF/A-16と呼ばれることもある。
非公式愛称:バイパー
▼バリエーション例
F-16A/B : 初期型。A型は単座型、B型は複座型。
F-16C/D(block25〜) : 改良型。C型は単座型、D型は複座型。
F-16CG/DG : F-16C/D(block40/42)。通称:ナイトアタックファルコン
F-16CJ/DJ : F-4Gの後継機。F-16C/D(block50/52)の敵防空網制圧任務用改修型。
F-16E/F(block60〜) : block5xの改良型。米軍ではF-15Eに負け不採用。輸出用のみとなる。

▼F/A-18 ホーネット
米空軍の競争試作でYF-16に敗れたYF-17をベースに開発され、米海軍が採用した艦上戦闘機。
F-18と対地攻撃用のA-18になる予定だったが統合してF/A-18となる。
▼バリエーション例
F/A-18A/B : 初期型。A型は単座型、B型は複座型。
F/A-18C/D : 改良型。C型は単座型、D型は複座型。
F/A-18E/F : F-14、A-6の後継として航続距離、兵装量を強化したタイプ。通称:スーパーホーネット。

▼F-22 ラプター
「航空支配戦闘機」の名を冠する米軍のF-15の後継機として開発されたステルス戦闘機。
開発理念も受け継いでおり高価で高性能。
対地攻撃能力を誇示するためかF/A-22だったが、後にF-22に戻っている。
スタルス性を重視して兵装搭載能力ではF-15に劣るため兵装搭載能力拡張とデルタ翼化のFB−22というバリエーションも予定されている。
「マブラヴオルタネイティヴ」に登場する『F-22 ラプター』の元ネタ。
▼バリエーション例
F-22A/B : A型は単座型、B型は複座型。B型はコスト抑制のため開発中止。
FB-22 : 戦闘爆撃機として兵装搭載能力、ステルス性、スーパークルーズ性能を強化した機体。

▼F-35
米軍が開発中の統合攻撃戦闘機(JAF)でステルス性を備えたマルチロールファイター。
既に米空軍、海軍、海兵隊と英空軍、海軍で採用が決まっている。
「リーンの翼」では米軍機として登場している。
▼バリエーション例
F-35A : 米英空軍向けのCTOL(通常離陸)機。F-16の後継機。
F-35B : 米海兵隊、英海軍向けのSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)機。ハリアーの後継機。
F-35C : 米海軍向けのCV(艦載型)機。

▼F-117 ナイトホーク
米軍のステルス攻撃機。
特異な形状をしており、B-2と並び代表的なステルス機。
ステルス性を重視し、エンジン効率を落としてまでエアインテイクに網目を張ったりした為アフターバーナーを装備していない。その為音速飛行は出来ない。

▼F-1 支援戦闘機
国産のT-2高等超音速練習機をベースに開発された航空自衛隊の支援戦闘機。

▼F-2 支援戦闘機
F-1支援戦闘機の後継機としてF-16をベースに日米で共同開発された航空自衛隊の支援戦闘機。
安全保障環境上からペイロードと航続距離の強化がなされいくつかの先端技術も盛り込まれたため、F-16との共有部分は少ない。
F-16をベースにしていることもあり戦闘機としても高い性能を有するが対艦特化的な要素が強い。
現場愛称:バイパーゼロ
▼バリエーション例
F-2A : 単座型。
F-2B : 複座型。主に練習機として運用。
F-2スーパー改 : ロッキードマーチン社から提案されているマルチロールファイター化された改良型。


■その他

▼ECM(Electric Counter Measure)
『電子妨害装置』もしくはそれを用いた『電子対抗手段』。
ジャミングやデコイ、チャフ、フレアの散布やステルス性の向上など、電子的に敵レーダーを妨害する装置全般を指す。
また、それらの妨害に惑わされない技術を『ECCM(Electric Counter Counter Measure:対電子妨害手段)』と言う。

▼パッシブステルス
今現在ステルスといえば主にこれを指す。
敵のレーダーやセンサー等から探知されにくくするため、レーダー反射面積を小さくしたり、
電波吸収塗料を用いたりする。
もちろん肉眼では捉えることが出来るので、ステルス機などは夜間作戦を行うことが多い。

▼アクティブステルス
スマートスキン等を用い、レーダー電波の照射を受けたらそれと同波長・逆位相の電波を出して相殺するECMの一種。
スマートスキンによるアクティブステルスは未だ実用化に至っていない。
パッシブステルスのように機体形状を気にする必要がないが、自ら電磁波を発するため、
存在を暴露する可能性もある。
※『YF-19』『YF-21』などではスマートスキンによるアクティブステルスが導入されている。

▼ECS(Electromagnetic Camouflage System)
電磁迷彩システムの略。
「フルメタル・パニック!」に登場する架空の迷彩システムで、敵のレーダーやセンサーから機体を隠す装置。
いわゆるアクティブステルスだと推察される。
名称は『ECM』に引っ掛けてある。
ちなみに、ホログラム等を併用し姿も隠す『ECS不可視モード』が有名だがECS単体は光学迷彩ではない。
また、ECSを作動させている相手を探知するためのセンサーを『ECCS(Electromagnenic Camouflage Counter Sensor:対電磁迷彩センサー)』と言う。

▼スマートスキン
高密度集積技術によりセンサーなどが埋め込まれた構造物。
様々な用途で使われているようだ。
軍用ではフェーズド・アレイ・レーダー、アンテナなどで利用されているようだ。
イメージ的にはサイコフレームや後のMCA(マルチブル・コントラクション・アーマー)等に近いかもしれない。

▼チャフ
ECMの一種で、敵のレーダーを欺瞞する為の妨害片。
これを空中に放出することで妨害片の雲を形成し、レーダー波を乱反射させてそこに標的が存在すると誤認させる。
大きく分けて艦艇、航空機が対レーザー誘導ミサイル用に囮として放出するものと、専用機で一定の空域に放出し敵レーダー網を無効化させるものがある。

▼フレア
対赤外線誘導ミサイル用に囮として放出する熱源体。

▼デコイ
敵をおびき寄せ、または欺くための囮。
元々は狩猟で獲物を呼び寄せるための餌や疑似餌。
転じて軍事分野では敵の目標を誤らせるためのハリボテなどを指す。
MIRV(多弾頭式の弾道ミサイル)では、迎撃を困難にするために、本物の弾頭に混ぜてハリボテのニセ弾頭を放出する。

▼爆発反応装甲(ERA = Explosive Reactive Armor)
別名:リアクティブアーマー。
主装甲の上に貼り付ける副装甲の一種で、敵弾の着弾と同時に爆発し、それによってエネルギーを相殺して侵徹を妨げる。
成形炸薬弾(HEAT)にはメタルジェットの侵徹を広く浅くするため特に効果があるが、装弾筒付翼安定式徹甲弾(APFSDS)に対してはほぼ無力。
また、爆発時に主装甲を含め周囲に被害が出たり、同じ場所に続けて着弾した場合対応できない等の欠点もある。
尚、機関砲程度の被弾では爆発しないように、装甲版は頑丈な素材になっている場合が多い。

▼チョバムアーマー
イギリス軍のチャレンジャーなどで採用されている中空装甲の内部にハニカム構造のセラミックを挟んだ複合装甲。
ちなみに『NT-1 アレックス』のチョバムアーマー(CHOBAM = Ceramics Hybrid Outer-shelled Blow up Act-on Materials)とは似て異なる。
アレックスの物はどちらかというとリアクティブアーマーに近い。